「まるで出来レース」孫正義が電通法見直しに激しく反論 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「まるで出来レース」孫正義が電通法見直しに激しく反論

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ソフトバンクの孫正義社長(左)は、民主党が「光の道」構想をまとめる過程でも、NTTの分割を訴えていた (c)朝日新聞社 

ソフトバンクの孫正義社長(左)は、民主党が「光の道」構想をまとめる過程でも、NTTの分割を訴えていた (c)朝日新聞社 

 通信業界は目下、将来の競争環境を決める政策の行方に気をもんでいる。2月に始まった電気通信事業法の改正論議で、NTTグループに対する「独占規制」の見直しが、にわかに焦点に浮上してきたからだ。

 旧電電公社の民営化で誕生したNTTは、巨大な組織と設備ネットワークを持つ。それを温存すると市場の独占につながり、通信業界の競争が進まないとの懸念から、同法はNTTにだけ強い規制をかけてきた。その一つが、グループ会社同士の「一体営業」の禁止だ。

 例えば、固定電話とインターネット回線サービスを行うNTT東日本・西日本と、携帯電話のNTTドコモの連携は禁じられてきた。もともと市場シェアの高い両社が営業情報を共有したり、セットで契約する人の料金を割り引いたりすれば、他の事業者が太刀打ちできなくなるからだ。だが今回、同法改正の議論に先立つ形で、2月10日付の日本経済新聞が1面で、総務省が独占規制の見直しを検討していると特報したのだ。

 この報道を経て、4月15日に開かれた情報通信審議会(総務相の諮問機関)。携帯3社のトップらへのヒアリングとあって、会場に大勢の業界関係者が詰めかける中、ひときわ盛大に気炎を上げた人がいた。ソフトバンクの孫正義社長だ。

「まるで出来レース。この審議会はガス抜き機関ですか」

 孫社長は報道を念頭に、そう口火を切り、NTTグループの独占回帰批判を展開した。

「そもそも政府が36%の株を持つ事実上の政府保有会社。持ち株会社体制で、固定とモバイルの両方で圧倒的なシェアを持っている。こんな企業は海外にない。その上、一体運営なんておかしいと思いませんか」

「規制に縛られるのが嫌なら、ドコモがNTTの3文字を外し、資本も、人事も分離されたらいい。政府も税率を上げるなら、NTTの株を売って収入に充ててはどうか」

 ソフトバンクに限らず、業界は反対一色だ。同じく審議会に出席したKDDIの田中孝司社長も「グループ内連携なんて論外。(携帯基地局につながる光回線の)設備投資を続ける意欲もなくなる」と憤る。今月2日にはKDDIを含む65の事業者・団体が連名で「規制見直しはNTTグループの再統合につながる」と、反対の要望書を総務省に提出した。

AERA 2014年4月28日号より抜粋


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