イチローの国民栄誉賞辞退は官邸の誤算、閣僚が明かす「令和」決定のカラクリ  (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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イチローの国民栄誉賞辞退は官邸の誤算、閣僚が明かす「令和」決定のカラクリ 

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令和について説明する安倍首相(c)朝日新聞社

令和について説明する安倍首相(c)朝日新聞社

改元後初の国民栄誉賞が真剣に検討されていたイチロー(c)朝日新聞社

改元後初の国民栄誉賞が真剣に検討されていたイチロー(c)朝日新聞社


 どこがダメなのか。

「『令』の字を見て、上司の顔が浮かびませんでしたか。『令』を漢和辞典で引くと、最初に出てくるのは“命令”。おきてや言いつけの意味。後に“よい”という意味が出てくる」

 さらに続ける。

「皇太子殿下は、『令旨』という言葉をご存じだろうと思います。皇太子の命令という意味で、天皇の意を受けた命令文書は『綸旨』。だから、『令』は天皇にふさわしくないのです」

 こうした意見を聴くと、最初から結論ありきで1日の発表まで進んだという印象がぬぐえない。実際、閣僚の一人は、こう明かす。

「令和が本命なのは、わかっていた。全閣僚会議で示した資料で令和は左端、英弘が右端です。英弘は、ひでひろなど名前として使われているので“落選”は誰の目にも明らか。令和で官邸はいきたいのだろうと容易に想像できた。11時半には発表で、論議している時間もない。最後は安倍首相一任となることはわかっている。結局、暗黙の了解で、令和で流れていった」

 懇談会のメンバーの中にも、意見を聴くと言いつつ単なるお飾りだと感じた有識者もいたようだ。

 新元号発表直後の1日に、テレビのインタビューに冗舌に答えていた安倍首相。新元号のスクープが一切なかったのは、周到な準備をしていたからだという。官邸関係者は語る。

「衆参議長、副議長がとりわけマスコミのターゲットとなっていたようですが、『陛下のご署名がないときに、元号が明らかになっては』と、それとなくプレッシャーをかけていた。やはり陛下のご署名がないと、元号にはなりません。そこが今回のポイントだったと思います。これまでは、陛下が崩御されての改元でしたからね。それを踏まえて、官邸はあらゆる事態を想定。もしどこかがスクープすれば、それを消すために六つの元号案すべてに首相談話を用意していた」

 共同通信社の世論調査によれば、「令和」に「好感が持てる」が73・7%、「好感が持てない」は15・7%。内閣支持率は前回より一気に9・5ポイントも上がり、52・8%になった。慶応大学名誉教授(憲法学者)の小林節氏はこう話す。


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