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文在寅大統領は「親北」「反日」 日米韓に歪み生じる?

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安倍首相は両手をあげて歓迎されるだろうか (c)朝日新聞社

安倍首相は両手をあげて歓迎されるだろうか (c)朝日新聞社

「韓国の国民の多くは慰安婦合意を情緒的に受け入れられていない」

 5月9日の大統領選挙で当選を確実にし、翌日就任した文在寅(ムンジェイン)・韓国大統領はトランプ米大統領、習近平・中国国家主席に続いて日本の安倍首相と電話会談し、「慰安婦合意」への立場をこう明らかにした。

 文大統領は選挙期間中から、慰安婦合意については「再交渉」の立場で一貫し、冒頭の言葉が報道されると、元慰安婦ハルモニを支援する「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会」の尹美香(ユンミヒャン)代表がツイッターでとり上げるなど韓国では好評だった。

 韓国の全国紙記者が言う。

「再交渉とは言わず、余地を残した。国内向けのメッセージ性の強いものとみられます。THAAD(高高度迎撃ミサイルシステム)配備・費用問題などで米国と、次いでTHAAD配備でこじれた中国との関係修復という課題を抱え、日本との交渉はその後です」

 文大統領の日本への外交政策はツートラックといわれる。ツートラックとは、北東アジアの平和構築のために、安保・経済・政治では協力関係を進める一方、慰安婦問題などの歴史問題は別に協議するという並行路線での戦略のことだ。

「前大統領は慰安婦問題の解決がなければ日本の首相とは顔を合わせないと、2年8カ月もの間、首脳会談を行わなかった。ツートラックはその反面教師でしょう。経済でも逼迫(ひっぱく)する韓国は日本との協力関係が必要で、この戦略は現実的な政策です。ただ、日本が受け入れるかはわからない。再交渉は相手があってのことですから」(前出記者)

 こうした状況から、互いのハラを探るために7月にドイツで開かれるG20首脳会議で日韓首脳会談や昨年流れた日中韓首脳会談が開かれるのではないかという話が浮上している。

 進歩派の大統領誕生で、確実に変わるのは対北朝鮮政策だ。その一つが組閣の人選に表れ、国家情報院院長に指名されたのは韓国きっての北朝鮮通である徐薫(ソフン)・梨花女子大学北韓学科招聘教授。徐教授は、国情院に28年間勤めたベテランで、実務者として2000年と07年の2回の南北会談を成功させた。1996年から「朝鮮半島エネルギー開発機構」の代表者として北朝鮮に2年間常駐した。


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