選手時代もナイトクラブ、サウナ、割烹店経営と手広かった (c)朝日新聞社 @@写禁
選手時代もナイトクラブ、サウナ、割烹店経営と手広かった (c)朝日新聞社 @@写禁

 自身のブログのタイトルは「ブレイクしたいねんっ!!」。だが、芸能界での再ブレークは難しそうだ。

 昨年12月に個人事務所が国税局から約7500万円もの申告漏れを指摘され、芸能活動を休止しているタレントの板東英二(73)。11月10日にようやく記者会見を開いたが、「植毛の費用は経費と認められると思っていた」と仰天告白。

 さらに蓄財に関する著書がありながら、「税に対して無知だった」と釈明し、失笑を買った。

「脱税発覚から約1年たっているし、追徴課税の約2800万円も納付済みなので、多少強引な説明でも受け入れられると思ったのでしょう。でも『申告漏れの7500万円のうち、大半が植毛』と答えるなど、発言内容がお粗末すぎた。火に油を注いでしまった格好です」(ベテラン芸能記者)

 脱税発覚前、板東のテレビ、ラジオのレギュラーは8本あったが、今年3月までにすべて降板、もしくは番組が打ち切りとなった。

 会見では涙ながらに「仕事をくださいー」と訴えたが、局の反応は冷ややかだ。

「再起用するという話は出ていない」(TBS広報部)
「契約の予定はありません」(名古屋テレビ)

 板東を起用していた6社のうち、再登板を検討している局は皆無だった。

「国税庁のPRポスターに起用されながら脱税なんて、やはりイメージが悪い。もう70歳を超えているし、テレビ復帰は厳しいのではないか」(TBS幹部)

 昨年はテレビ、ラジオのギャラだけで「2億から2億5千万では」(民放プロデューサー) と言われているが、この休業状態が続くと、来年は当然、ゼロになる。

 夫人と暮らす都内の高級マンションは孫もお気に入りで、家賃は月70万円ほど。絶体絶命の危機かと思いきや、さすが商魂たくましい板東。しっかりと副業を持っていた。

 愛知県のパチンコ組合の幹部が明かす。

「板東さんは7年ほど前から愛知や大阪で、古くなったパチンコ台の回収業をしています。台は産業廃棄物ですが、液晶画面などは高価で、処理会社に売れば1台数百円の利益になる。元々『人がやらないとこにカネはあるんや』が口癖なので、熱心にパチンコ店を回っていますよ。年間の売り上げは数千万円という話も出ています」

 別のパチンコ店幹部は、こう話す。

「今春、板東さんがマネジャーらしき女性と来て『芸能活動休止で収入がない。今まで以上の台数を回収させてほしい』とオーナーに頼み込んでいました。『一日店長も格安でやります』と売り込みもしていた。最近は芸能活動復帰の準備で忙しいらしく、姿を見ませんが、いずれ戻って来るとウワサになっています」

 本人に事情を聞こうと電話したが、「何なんですか! 打ち合わせ中なので失礼します」と、かなり慌てた様子で切られてしまった。

 カネへの執着は幼少期の極貧生活が発端という板東。次の活躍の場はどっち?

週刊朝日 2013年11月29日号