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深刻化するハワイの貧困 魚釣りで“自給自足”ホームレスを直撃

連載「超危険地帯英会話」

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 世界中を旅しつつ、スラム街や犯罪多発地帯を渡り歩くジャーナリスト・丸山ゴンザレス。インタビューの基本は英語である。それもフィリピンで習得したアジアン・イングリッシュ。ブロークンであるがゆえに、恐ろしくも奇妙で日常生活ではまず使うこともないようなやりとりも生まれてしまう。そんな危険地帯で現地の人々と交わした“ありえない英会話”を紹介する本連載、今回のキーワードは、ハワイのホームレスの取材中に質問した「What are you doing?(なにしているの?)」である。ホームレスに対してはなかなか聞きにくい質問。いったいどんなシチュエーションだったのか見ていきたい。

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 2015年10月16日。ハワイ州知事は非常事態宣言を出した。理由はホームレスが増えすぎたから。ハワイの人口140万人に対して、ホームレスは7000人。人口比では0.5%である。この数値はホームレスが多いとされるロサンゼルスやサンフランシスコをおさえて全米トップだったのである(当時)。日本では人口1億2700万人に対してホームレスが6235人(2016年、厚生労働省の調査)。比率にすると0.005%なので、ハワイの深刻さがわかってもらえるだろうか。

 アメリカでもっともホームレスが多いという漠然としたイメージで私が思い浮かべたのは、リゾートビーチを闊歩する水着美女と同じ比率でホームレスが歩いている様子だった。しかもホームレスたちは南国らしく自分たちで適当に食料を手に入れて、「自然の恵み」とか言いながら自給自足してそう。などと、いろんな光景を思い浮べてみたが、果たして、現実的にありうるのだろうか。

 あれこれ考えてもわからないが、とにかく、観光がメイン産業であるハワイにとって「楽園」のイメージこそがすべてである。それを失墜させかねないホームレス問題は非常事態であることは間違いない。そう思った私は、取材のためハワイに渡ったのであった。


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