鴎友の先生方はいつも生徒と同じ目線で接してくれました。大学受験前、不安をもらす私に対して多くの先生は「大丈夫、受かるよ」と言ってくれましたが、一人の先生からは「やるしかないよ」と言われました。私は「そうか、やるしかないか」と思い、以来、その言葉が人生のモットーになっています。

 私がジェンダー格差に敏感になれたのは女子校にいたからだと思います。いつも互いの意見を聞いて真剣に話し合っていたので、自分のことが尊重されないときや、“女の子扱い”されることには敏感です。同級生にも職場できちんとものを言えるタイプが多いようです。

 日本ではジェンダーの問題がメジャーではないうえ、プログラミング教育も普及していません。その中でジェンダーギャップを解消するのはハードルの高い課題ですが、少しずつ活動を進めていきたいと思っています。

斎藤明日美/1990年東京都生まれ。IT業界のジェンダーギャップを解消すべく「Waffle」を立ち上げる。2020年Forbes JAPAN誌「世界を変える30歳未満30人の日本人」に選ばれる。

(文/仲宇佐ゆり)

※AERAムック『偏差値だけに頼らない 中高一貫校選び2022』より

偏差値だけに頼らない 中高一貫校選び 2022 (AERAムック)

朝日新聞出版

偏差値だけに頼らない 中高一貫校選び 2022 (AERAムック)
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仲宇佐ゆり
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