佐藤二朗「6歳の息子も目を背けた私の変わり果てた姿」 (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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佐藤二朗「6歳の息子も目を背けた私の変わり果てた姿」

連載「こんな大人でも大丈夫?」

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佐藤二朗(さとう・じろう)/1969年、愛知県生まれ。俳優、脚本家。ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズの仏役や「幼獣マメシバ」シリーズで芝二郎役など個性的な役で人気を集める。ツイッターの投稿をまとめた著書『のれんをくぐると、佐藤二朗』(山下書店)のほか、96年に旗揚げした演劇ユニット「ちからわざ」では脚本・出演を手がける

佐藤二朗(さとう・じろう)/1969年、愛知県生まれ。俳優、脚本家。ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズの仏役や「幼獣マメシバ」シリーズで芝二郎役など個性的な役で人気を集める。ツイッターの投稿をまとめた著書『のれんをくぐると、佐藤二朗』(山下書店)のほか、96年に旗揚げした演劇ユニット「ちからわざ」では脚本・出演を手がける

パンチパーマにした日、妻と6歳の息子の反応は?(※写真はイメージ)

パンチパーマにした日、妻と6歳の息子の反応は?(※写真はイメージ)

 個性派俳優、佐藤二朗さんによる「AERA dot.」の新連載「こんな大人でも大丈夫?」。日々の仕事や生活の中で感じているジローイズムをお届けします。

*  *  *
 いま僕はパンチパーマだ。パンチ佐藤だ。いやパンチ佐藤ではないが、確かにパンチ佐藤だ。パンチ佐藤さんとはもちろん別人ではあるものの、パンチ佐藤と言われてもぐうの音も出ない。だって僕、名字が佐藤で、いま頭がパンチだから。冒頭からよく分からないことを書いてるが、こんなにたくさん「パンチ佐藤」って繰り返すの初めてだし、おかげで僕の携帯電話は(このコラム、携帯電話で書いてます)、「パ」と打つだけで変換候補の筆頭に「パンチ佐藤」が出るという異様な事態に陥っている。陥っているって自分で勝手に陥った訳だが、とにもかくにも、まだお会いしたことのないパンチ佐藤さんに感謝と敬意を表したい。

 僕がパンチ佐藤(←もういい)にしたのは、10月から放送が始まる日本テレビ系列の連続ドラマ「今日から俺は!!」の役のためだ。実は、パーマを掛けるのも人生初で、まさかいきなりパンチパーマになるとは思ってもみなかった。なにやら何段かの階段を一気に飛び越えた気がする。あるいは飛び降りた気がする。

 パンチパーマにした日、妻と息子(6歳)がどんなリアクションを見せるか、不安半分、楽しみ半分で帰宅した。僕にあまり興味のない妻は、僕を見るなり、「似合うんじゃない?まぁ、うん、似合う似合う」と笑いを噛み殺しながら言った。無責任にも程があるリアクションだ。しかし問題は息子だ。ビックリして泣き出すんじゃないか。怖がってオロオロするんじゃないか。いろいろ想像したが、そのいずれの予想も外れた。テレビでアニメを見ていた息子は、僕の顔をほんの少し一瞥したのち、目をバッと反らしたのだ。反らしたというか、背けた。見てはいけないものを見てしまった感じだった。正確には僕に「おかえり」と言おうとした息子は、「おかえ…」で目を背けた。最後の「り」を飲み込んだ。6歳児に言葉を飲み込ませるパンチパーマ。強者だ。そして「おかえ…」で思い付いたので「岡江久美子さんもビックリだ」と書こうとしたがあまりにふざけてるのでやめようと思ったが書いてしまったどうしてくれよう。


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