若手芸人からは、笑いに対して真剣に向き合う日村の姿は「良き先輩」でもあり、「厳しい先輩」でもあるのだ。

「舞台裏ではすごく真面目な方で、多忙の中でも単独ライブは常に続けています。これだけ売れてるのは必然なんだなと思いますね。後輩たちに対しても、先輩やマネージャー、現場のスタッフさんへのあいさつや礼儀にとても厳しい。実は私も怒られてばかりで、ご本人から直接ではなくて、先輩を通じて『しっかりするように言っといて』と伝言で言われることもありました」(同)

 お笑いやテレビ番組に対するストイックな姿勢や、スタッフまでに気を配る心遣い……そうした姿勢が評価され始め、ピンでの露出が増えているということか。

「後輩芸人たちが日村さんにネタを見てもらうとき、日村さんは目の前で演じながらアドバイスしてくれるそうです。ただ、その日村さんが面白すぎて、ネタを作った後輩のひとりは『この人を超えられない』と思って、芸人を辞めて放送作家になったそうです(笑)。実はその人物こそ、『第3のバナナマン』と言われる売れっ子作家のオークラさんなんです」(前出の放送作家)

 かつて番組で「設楽さんがいないとなにもない」と語っていた日村。相方・設楽は無事4月以降も「ノンストップ!」の続投が決まっているようだ。コンビでもピンでもしっかり仕事をこなしいくことで、業界関係者からの信頼も厚い。ひしめき合う中堅芸人のなかで、バナナマンが頭一つぬけたようだ。(ライター・黒崎さとし)