羽生結弦の五輪連覇、小平奈緒と2位に終わった韓国のエース・李相花の互いをたたえ合う抱擁、高木美帆による金・銀・銅のメダルコンプリート、その姉、菜那の2つの金、カーリングで初となる銅メダルで涙を流した「そだねージャパン」。平昌五輪では、長野五輪(1998年)の10個を超える史上最多の13個のメダル(金4、銀5、銅4)を獲得し、日本選手団にとって「史上最高の冬季五輪」となった。
メダルラッシュでうれしい悲鳴をあげているのは、日本オリンピック委員会(JOC)かもしれない。
JOCは、2016年のリオ大会から金メダルの報奨金を200万円増額し、500万円にした(銀200万円、銅100万円は据え置き)。しかも、金メダルの女子団体追い抜きは、高木美帆、高木菜那、佐藤綾乃、菊池彩花の4人に500万円ずつ、銅メダルのカーリングも代表チームの吉田夕梨花、吉田知那美、藤沢五月、鈴木夕湖、本橋麻理の5人に100万円ずつの報奨金が支払われるという。
すべてを合計すると推計で計5300万円。ソチのメダルは7個(金1、銀4、銅3)で、報奨金は1700万円(推計)だったので、3倍以上の支給額となりそうだ。
ちなみに、メダリストへの報奨金は各競技団体も独自の制度を設けている。日本スケート連盟は、JOCと同額の金500万円、銀200万円、銅100万円を支給する。
全日本スキー連盟は金額を公開していないが、過去の実績として金300万円、銀200万円、銅100万円を支給してきた。今大会はスノーボード男子ハーフパイプで平野歩夢が銀、スキー・ノルディック複合ノーマルヒル個人で渡部暁斗が銀、スキージャンプ女子で高梨沙羅が銅など、計4個のメダルを獲得した。
一方で、悲願のメダルを獲得したカーリングは報奨金制度を設けてない。予算上の制約があることから、日本カーリング協会の担当者は「検討していない」という。ただ、カーリング女子日本代表のオフィシャルスポンサーである全農は、メダル獲得で米100俵を贈呈することを決定した。