枝野氏の勢いは各選挙区にも伝わっていた。千葉県内の選挙区の立民陣営幹部は、こう話す。

「もう、驚きの連続です。ホームページやSNSでボランティアを募集しただけで、どんどん人が集まってくる。なかには与党と野党の違いもよくわからない若い人やママさんまで来るんです。寄付も毎日10万円以上入ってくるし、はじめての経験ばかりでした」

 民主、民進党時代はお世辞にも人気があると言えなかった枝野氏だが、この選挙で女子高生らに「エダノン」と呼ばれるなど、どこへ行ってもモテモテだという。

 選挙戦の熱気を継続させるため、支援者たちは早くも次の準備を始めている。前出の陣営幹部は言う。

「今回の選挙で集まってくれた人たちは、必ず次の選挙で活動するときの核になる。支援者名簿を一から作り直し、候補者と一緒に市民との勉強会もやっていく。次の統一地方選、参院選、憲法改正を問う国民投票に向けて、この動きをつなげていきたい」

 枝野氏が言うように、「2017年10月22日」は日本の民主主義とって新しいスタートになったのか。それはやがて、後世の歴史家が判断するだろう。

(AERAdot.編集部 西岡千史)