レストランでのウエディングが増えたから、ドレスが主流かと思いきや、和装のニーズは依然として高いらしい。ゼクシィ・ブライダル総研の「結婚トレンド調査2015首都圏」によると、2015年に色打ち掛けを着た花嫁は、6年前の調査と比べて3.7ポイント増となる16.5%。特に30代の女性に好まれており、30~34歳の着用率は21.3%で、24歳以下の13.8%を大きく上回っている。
西日本を中心に“和モダン”な雰囲気の結婚式場が増えている。親や祖父母が「着物姿も見たい」と希望するケースも多いのだろう。とはいえ、花嫁には「似合わないものは着たくない」との思いがあるようだ。
「赤紫地に大きな扇が描かれた振り袖は、紀香さんだからこそ着こなすことができた。個性的な衣装は着る人を選びます。ですので、現代女性に合った伝統的な和模様を追求しました」(同)
華やかでも派手過ぎない衣装が最近の花嫁の好みなのである。
柄を全体に散らした打ち掛けは、“小顔効果”も期待できるらしい。通常、着物の柄は顔周りが小さかったり、少なかったりして、足元に行くにつれて大きくなる。しかし、顔周りにも模様が描かれていることで、見る人の視線は視線に上がる。「胸元に視線を集め、顔に注目させ過ぎないことで小顔に見えます」(同)とのこと。ウエディングケーキ入刀、入場などの注目シーンは上半身かアップで撮影される機会が多いからこその、うれしい気遣いだ。
多くの女性にとって花嫁衣装を着る日は、人生たった一度の晴れ姿。360度万全の構えでどうぞ。
(ライター・若林朋子)