つまり楽天は全国の小売店を「プラットフォーム」に参加してもらいユーザーを集めて自社の楽天会員を増やし、さらに粗利益の高い楽天カードのような自社ビジネスに誘導することで高い収益をあげています。すなわち楽天市場を「フロント」、金融事業を「バックエンド」として、楽天ポイントを軸に「楽天経済圏」のような生態系(エコシステム)を構築したのです。
成功するプラットフォームの3つの特徴は次の通りです。
1.存在価値があるか
2.顧客との交流、自動増殖機能があるか
3.クオリティコントロール
一方で企業が他社のプラットフォームに参加する際に気を付けなければいけない点が「プラットフォームの横暴」です。
プラットフォームが次第に力をつけてくることにより当初は予想もしなかったような横暴をするようになる危険があるのです。具体的には
1.利用料の値上げ
2.垂直統合
3.ユーザーとの関係の弱体化
などですが、参加する以前にある程度予測はできるのでしっかりとした自社の戦略を持ってから参加することが大切です。
これまでモノとして提供されていた製品はITの進化によってサービス化していき、価格も劇的に安くなる可能性が高くなります。またインターネットがリアルの世界(店舗)と融合した新しいサービスも登場してくるでしょう。あらゆる企業は経営戦略の見直しを迫られるのです。