BTSの勢いが止まらない。「第63回グラミー賞」のノミネート発表が11月25日(日本時間)、行われ、BTSのシングル『Dynamite』が「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞」にノミネートされた。同20日には、BTSのニューアルバム『BE (Deluxe Edition)』が世界同時リリースされた。
BTSのロゴが入った商品を扱うポップアップストア(東京・渋谷)を訪れた親子はニューアルバムを心待ちにしていると声をはずませる。
「曲のコンセプトからジャケット、服装まですべて7人みんなが制作に関わっているから、すごく楽しみです!」
シングルとして8月にリリースした『Dynamite』は9月、ビルボードのメインシングルチャート「Billboard Hot 100」で1位を獲得。アジアの曲としては、坂本九の「上を向いて歩こう(スキヤキ)」(1963年)以来、57年ぶりの快挙を成し遂げていた。ビルボードジャパンの高嶋直子さんは言う。
「『Dynamite』は、アメリカの2020年の週間セールスで最高の30万ダウンロードを記録し、通算3度(20年11月現在)の首位を獲得するという偉業を成し遂げました」
記録的な数字の背景には、オリジナル曲を8月21日にリリースした後、24日に「EDM」「アコースティック」、28日に「トロピカル」「プールサイド」の四つのリミックスバージョンを時間差公開したことに加え、さらに3週間後に新たなリミックスを四つ配信したことも要因にあり、欧米のアーティストが取り入れる手法でもある。
本誌はBTSの人気の背景を探るべく、インターネット上でアンケートを実施。10月22日~11月10日の間に計5615件もの回答を得た。
回答からは、7人のメンバーそれぞれの魅力が寄せられた。リーダーのRMに対して、「尖ったラップから感性あふれるバラードまで色んな言葉と音で私たちを励ましてくれる」とあるように、彼らから発せられるメッセージ性の高い音楽が共感を集めていることが垣間見える。