岸田氏を嫌う数少ない人は理由として「森友問題」(29歳・東京都・女性)を挙げていた。なかには「従来の政治手法とは異なる価値観を持っている可能性が高い」(76歳・千葉県・男性)と期待する人もいるのだから、声は声でも国民の声を聞いてほしいものだ。

 そんな岸田政権を誕生させた元首相ふたりが、「嫌い」ランキングを爆走。1位の安倍晋三氏と2位の麻生太郎氏は、3位の菅義偉氏に圧倒的な差をつけている。

 安倍氏を嫌う理由として届いた声は「自己保身が甚だしく説明責任を果たしていない」(42歳・東京都・男性)、「国を私物化」(32歳・東京都・女性)、「嘘を嘘と思わず、まるで真実のように嘘をつく」(70歳・福岡県・男性)、「官邸主導で官僚を骨抜きにして政治を駄目にした」(56歳・東京都・女性)、「安倍、麻生ともに坊ちゃん育ち。しょせん庶民の生活なんてわかりはしない」(80歳・神奈川県・男性)など。

 もっとも安倍氏の名誉のため、「好き」でも5位に入っていることを付け加えたい。

 さてこうした国民の指摘についてどう考えるか。安倍晋三事務所にコメントを求めるファクスを送ったが、残念ながら(当たり前か)期日までに返事はもらえなかった。

 一方の野党だが、共産党政治家の人気が高い。志位和夫氏が2位、小池晃、田村智子両氏が同数の6位に入っている。衆参両院の定数は合わせて710。共産党の議員が25人しかいないことを考えれば、「好き」の十傑に3人がランクインしていることは驚異的だ。

 とりわけ女性読者からの人気が高い。男女別に回答を集計すると、女性は志位・田村両氏で「好き」の1位2位を独占した。

 この快挙(!?)に関する党のコメントをもらいたく、参院補選告示で慌ただしい7日に国会を訪ねた。応じてくれたのは、志位委員長その人。

「女性の方の期待をいただいたのは、大変光栄です。ここ1、2年、ジェンダー平等を求める非常に強いうねりが起こっていると思うんですね。党を挙げて、ジェンダー平等の問題に取り組んできました。それが評価いただいているとすれば、嬉しいです」

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