
M氏は遠山氏と生田被告の間で複数回、現金のやりとりがあったことを認めた。遠山氏は自身のツイッターでM氏のことをこう紹介していた。
<公明党の元重鎮、藤井都議のご紹介で来室されたMさん>
<M会長の誕生日に駆け付けました>
M氏との親しげなツーショット写真を数回、投稿している。
今年1月、緊急事態宣言の中で、銀座のクラブで飲食をしていたことが週刊文春の報道で明らかになり、議員辞職に追い込まれた遠山氏。
その後、テクノ社の詐欺事件に東京地検特捜部が着手し、疑惑が浮上した。公明党の「プリンス」と称された遠山氏の転落について公明党幹部はこう話す。
「バカなことをしていなければ、今回の衆院選では神奈川6区から出馬したはず。小選挙区で勝てば将来の代表候補だったのにね。それが議員辞職だけではなく、逮捕されかねないとは情けない。議員を辞める前から遠山氏はなぜかカネに困っているという話を何度か聞いた。それゆえ、融資の口利きで一線を越えてしまったのか」
遠山氏の知人によると、カネに困っていた理由の一つが、銀座のクラブ通いだったという。遠山氏を接客したことがある銀座クラブの女性はこう話す。
「うちのお店には国会議員の先生たちもお見えになられます。すごい肩書をお持ちなので、静かに楽しんでおられますが、遠山先生だけは違いましたね。ワインを何本も空けたり、女性を何人もつけたりと、豪快な遊び方でした。一晩で何十万円も使うような感じだった」
また、遠山氏の自宅は福岡市の繁華街に近い、タワーマンションだ。広さは約90平方メートルで、価格は7000万円前後とされる。その返済でカネが必要だったのか。
遠山氏はM氏以外の人脈でも口利きをし、2人の元秘書に仲介させていたという。
「2人の秘書のうち1人は、口利きの手数料を遠山氏に内緒でかなりの金額をポケットに入れていたようだ。家宅捜索の容疑は貸金業法違反だが、贈収賄の共犯となるかもしれない」(捜査関係者)