大阪の松井一郎市長(左)と吉村洋文知事
大阪の松井一郎市長(左)と吉村洋文知事

 前川氏は週刊朝日の取材などで「和泉総理補佐官が一番キーパーソンではないかなと思います。(和泉氏から)『首相は自分の口から言えないから、私が代わって言うんだ』と言われた」と語っていた。

 大阪府、大阪市の特別顧問といえば、2014年に公職選挙法違反容疑で略式起訴された元東京都知事の猪瀬直樹氏や、大阪発の新型コロナウイルスのワクチン開発をぶちあげるも、断念に追い込まれた大阪大学教授で製薬ベンチャー「アンジェス」の森下竜一氏など起用されたことがある。

「安倍政権と同じく、維新が圧倒的な力を持つので、特別顧問に少々、スキャンダルはあっても目をつぶるということなんでしょう。大阪は政治的な発信は多いものの、新型コロナの基本的な対策がなされていない。高齢者施設等に対する定期的なPCR検査を2021年11月末で終了した上、松井氏はじめ、維新の国会議員らは大人数が参加した会合を開くなど緩みきっている。年末にかけて大阪でオミクロン株の感染者が急増し、高齢者施設でクラスターが発生するなど危険な状況だ。松井氏は政治パフォーマンスではなく、しっかりとコロナ対策を行って欲しい」(官邸関係者)

(AERAdot.編集部 今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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