「生活をする上でも無駄なストレスを感じたくないと思って。例えばグループで遊んでいる投稿を見て、自分だけ誘われていないのかと思うと知らないうちにストレスを受けていることに気がつきました」(なっつみさん)
とは言え、アカウントを消すと「自分」という存在まで消えてしまいそうで怖い。1週間だけアプリをアンインストールし、スマホから消したこともあった。しかし、また元の木阿弥に。アカウントごと削除しよう──。
■“比較スイッチ”が起動
21年5月、ついにアカウントを消した。すると、インスタは生活する上で特に必要なものではなかったことに気がついた。メリットの方が多く、自分の時間が増え、何よりストレスを感じない生活を送れるようになったそう。
「以前であれば、誰かがインスタに『今日すごい嫌な対応された』と投稿していると、絶対に自分ではないとわかっていても、『もしかして私のこと書かれてる?!』と無駄に悩みをつくりストレスになることが多かったです。それが、アカウントを消してからは『もしかしたら言われているかも』という感情すら忘れました。今を大切にできるようになりました」(同)
(編集部・野村昌二)
※AERA 2022年1月24日号