広島県内の高校に勤務する30代の男性教諭は「彼にとってこの目標達成がプラスになったか分からない」と話す。
「多くの人が活動を支持されて寄付したのではなく、大金をポンと出されて目標額に達したことで、成功体験として刷り込まれる方が怖い。お金が安易に手に入ると勘違いしてほしくないですね。今回、目標額に達しなかったら、現実の厳しさを肌で感じたと思います。ゆたぼんはその機会を失った。この先の人生を考えれば、挫折体験をしなかったことで失ったものの方が大きいと個人的には思います」
ゆたぼんは翌30日に更新した動画で、「『自分の都合のいい時だけLINEしてきて、こっちがホンマに困っている時に無視するなんて、ホンマの友達じゃない』みたいなことを言ったんですが、その考え方は間違っていました」と謝罪。過ちに気づいたきっかけとして、DJ社長から「ちなみに俺はよく友達を既読無視するし 友達に既読無視されるよ~! それでも友達だよ~!」とツイートで助言を受けたことを明かした。
ゆたぼんは「友達でも既読スルーする時はあるし、自分もそういう時あるんちゃうかなって思って、DJ社長のおかげで自分が間違っていたことに気づきました。クラファンが今月いっぱいで終わりで、もうホンマに時間がなくて、焦って焦って、自分のことしか考えられていなかったです。今回、傷つけてしまった友達もいると思うんで、本当に反省しています。すみませんでした」と頭を下げた。
「ゆたぼんは決して悪い子ではないと思います。ただ、自分の居心地の良い世界だけを見ているのかもしれない。常識やモラルの線引きがズレているように感じる時がある。注意してくれる大人が身近にいれば防げた不用意な発言も多いと思います」(前出の高校教諭)
賛否両論のクラウドファンディングで目標金額に達成した「ゆたぼんスタディ号プロジェクト」は、4月頃に東京からスタートし、3~4カ月をかけて全国各地を回る予定だ。(西川秀之)