じゃあ、冬季はサラエボ五輪か。サラエボはまるで記憶がないけど、ロス開会式で宇宙服みたいなの着た人が飛んでって、カール・ルイスが金メダルラッシュ、森末さんがガッツポーズ決めて、アンデルセンが千鳥足でゴールしたのは覚えている。38年前、オレ6歳。ハイパーオリンピックがファミコン化され、専用コントローラーのボタンを鉄製の定規ではじきまくると好タイムが出るんだった! 懐かしファミコン動画検索を踏みとどまり、ゴキゲンでビールからハイボールへ移行。そうだ、ペキゴだった!と思い出した頃には画面の中ではマシュマロマンが街をぶっ壊し始めて「開会式にマシュマロマンとは! ペキゴ、斬新!」と感心してるうちに寝落ちしてました。
以上が私の今のところの北京五輪雑感。昨日ハーフパイプの平野選手が金メダル。ハーフパイプのくるんとした会場を見てると、焼けたホルモンに見えてきませんか? きませんね、どうもすいません。
春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/1978年、千葉県生まれ。落語家。2001年、日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。新刊書籍『人生のBGMはラジオがちょうどいい』(双葉社)が発売。ぜひご一読を!
※週刊朝日 2022年3月4日号