6年前の4月、私はネットで近隣のペットショップの猫の画像を食い入るように見つめていました。1カ月前に愛猫の雄のスコティッシュフォールド「まる」を突然亡くし、まるにそっくりな同じ種類の子猫を探していたのです。
ようやくまるに似た子猫を石川県で見つけ、早速会いに行きました。
元気よくケージの中で遊んでいるその子猫をすぐに家族に迎えることに決めました。名前は幸いがあるようにと「ふく」(写真、雄、5歳)にしました。
ふくは、優しかったまるよりも精悍な顔つきになりました。どこにでも飛び乗ってフンフンと嗅ぎ回り、かじるものはないかと探して家族に怒られています。ドアノブにジャンプしてドアを開けるのも日常茶飯事です。
また、全身を撫でてもらうのが大好きで、よだれを垂らして喜びます。
先住猫の「みけ」(スコティッシュフォールド、雌、8歳)とは仲が悪く、連続パンチを繰り出しますが、半面、臆病でもあります。ちょっとした物音にも敏感で、大きな物音がすると体がピョーンと真上に30センチは跳ね上がります。
一昨年、大病を患い、緊急手術をして1カ月ほど入院した時には、環境に慣れず、見舞いに行くとケージからよろよろと出てキャリーバッグにすがりつき、帰ろうと切ない目で私を見ました。餌も食べられず、退院する頃には体重が半分ほどに減りました。その後、健康になりましたが、今でも病院に行くと体がこわばり、診察台から何とかキャリーバッグに戻ろうとあたふたしています。
そんなふくが不憫で、体によい食事と運動を心がけています。健康第一に過ごそうね、ふく。
(平林聡子さん/福井県/57歳/教員)
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