時事YouTuberのたかまつなな氏が出版した「お笑い芸人と学ぶ13歳からのSDGs」(くもん出版)が注目を集めている。SDGsというとっつきにくいテーマを中学生でもわかるように解説。世界が抱える諸問題を身近な生活に結び付けてやさしく解きほぐした同書は早くも重版し、出版記念イベントも開催された。アルピニストの野口健氏と娘の野口絵子氏、NPO法人日本ホリスティックビューティ協会代表理事の岸紅子氏とともに開催されたイベント「親子で学ぶSDGs―おうちでできる実践集―」から一部を抜粋して掲載した。
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たかまつなな(以下、たかまつ):まずはじめに、SDGsとは何かをご説明をしますね。SDGsは「サステイナブル・ディベロップメント・ゴールズ」の略で、「エス・ディー・ジーズ」と読みます。日本語で「持続可能な開発目標」のことです。今世界が抱えるさまざまな課題を2030年までにみんなで解決しようと立てられた17個の目標のことです。持続可能な支援とは何か。例えば、貧しい人に単に寄付をするのではなく、仕事を紹介したりして自分でお金を稼げるようにする。こういったことが持続可能な支援です。これは、一人や一つの企業、一つの国ではできないこと。だから国連みんなで連携してやろうということで採択されたものです。
私は小学校4年生の時に参加した野口健さんの環境学校で環境問題に興味を持ち、大学2年生の時にお嬢様芸人としてデビューして、お笑いを通して社会問題を伝えています。政治や社会問題のことを勉強するたびに、気候変動、日本の財政、教育の問題など、今見て見ぬ振りをして、子どもにツケを回しているんじゃないかと思えてくるんです。
例えば、地球温暖化。ある研究では、産業革命前よりも地球の気温が4度上がると、約9メートル海面が上昇してしまうとされています。世界中の6億人の住む土地が水没し、日本でも人口の4分の1の人が引っ越しを強いられる大ピンチなんです。日本でも、ディズニーランドのシンデレラ城が水没してしまうというのです。