泉ピン子さん(撮影/写真映像部・高野楓菜 ヘアメイク/ヘアーベル・林 香織)
泉ピン子さん(撮影/写真映像部・高野楓菜 ヘアメイク/ヘアーベル・林 香織)
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 橋田壽賀子さん脚本の「おしん」「渡る世間は鬼ばかり」など、多くの代表作を持つ俳優の泉ピン子さん。プライベートでは「週末婚」を実践しているという。どのような暮らしぶりなのだろうか。

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 ピン子さんの毒舌によって語られる、夫婦にしかわからない絆を感じさせるエピソード。数年前から青山の自宅を引き払い、熱海に暮らすピン子さんだが、最近は、ご主人が週末だけ熱海に通う週末婚を実践している。

「今は、うちのパパは土曜日に帰ってこさせるようにしてるの。だって、70で、毎日朝5時に起きて、6時半の新幹線に乗って、人様の命預かって帰ってきて、ご飯を食べてすぐ寝るような生活を送るより、平日は東京で過ごして、土日だけ帰ってきたほうがいいに決まってる。私もラクになりました。夫婦生活でストレスになるのが食事だから。年を取ると、食が細くなるし食べたいものもなくなるのに、毎日夕食のおかずは何にしようか、頭を悩ませなきゃならない。それが、週末婚だと、自分の食事の心配だけすればいいから」

 熱海での昼下がりの過ごし方は、テレビ鑑賞がメインだ。取材は5月末だったが、4月クールの連続ドラマのタイトルをスラスラと暗唱した。

「平日は民放が多い。月曜日は『元彼の遺言状』、火曜日は『持続可能な恋ですか?』、水曜日は特になくて、木曜日はキムタク様の『未来への10カウント』、金曜日は『インビジブル』。土曜日は、BSのドラマ、ネットフリックス、U‐NEXT、アマゾンプライム、ディズニープラスで新しい映画をチェックするか、WOWOWで録画しておいたドラマを観たり……。昔から『ピン子さんほどドラマを観てる女優はいませんよ』って言われる。でも、私から言わせれば、テレビ関係者は、皆さん、テレビで食べているくせにテレビを観なさすぎだと思う。(明石家)さんまさんと私ぐらいじゃない? 寝る間を惜しんでまで観ているのは。だってさ、死んだら、『ピン子さん、ピン子さん』っていくら呼ばれたって起きなくなるんだから。生きてる間は好きなものを観たほうがいい、すぐ死ぬんだからさ(笑)」

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