SNSやスマホアプリの利用状況から現代の若い女性を類型化し、プロファイリングを試みた社会時評。
天笠氏の掲げる4象限は実にわかりやすい。自らのステータスの高さや交友範囲の広さなど、「露出」すべきなにかを持っているかどうか、あるいは、属するコミュニティがオープンなものかクローズなものかによって、好んで使用するSNSが変わってくることが鮮やかに見て取れる。
続く三浦氏の分析でも、使用するアプリを通じて、人生に対して肯定的か否定的かといった違いがくっきりと浮かび上がってくる。
外見から類型の違いを判断することが困難になっている現代、鍵はスマホの中にある。スマホで何を見るかを洗い出すことで、若い女性の間に横たわる見えない格差が見えてくる。(平山瑞穂)
※週刊朝日 2019年10月18日号