世界最大の湿原、パンタナールの南部でオオアリクイを探していたときのこと。突然頭上で「ギャーギャー」と叫び声が聞こえ、見上げると鮮やかなベニコンゴウインコが4羽いた。木の実を食べにきているようだった。望遠レンズと広角レンズをつけた2台のカメラを持っていたので、とっさに望遠を向けると、2羽、3羽とこちらに下りてきた。
早朝だったので、朝日が赤い羽をよりいっそう輝かせている。英語では“Red-and-green Macaw”と呼ばれているが、その名のとおり赤と緑の羽が特徴的だ。インコ類は長生きすることで知られており、たいてい50~60年ほど生きる。飼育されているものだと80年生きるものもいる。南パンタナールではあちらこちらで彼らをみかけた。
写真・文 岩合光昭
※アサヒカメラ2019年4月号より