地下道の入り口を覆うアクリルのドーム越しに撮影。ビルの壁や歩道の模様、横断歩道などが映り込んで、手前にレイヤーを生み出し、向井さんの姿を違う世界から覗き見ているような気持ちにさせる 
photo ©Mika Ninagawa hair & make up miura(JOUER) styling 渡邊奈央(Creative GUILD) costume  BODYSONG. DUSK STUDIO/JOYEUX LOWRYS FARM、PBLIM/ともにアダストリア
地下道の入り口を覆うアクリルのドーム越しに撮影。ビルの壁や歩道の模様、横断歩道などが映り込んで、手前にレイヤーを生み出し、向井さんの姿を違う世界から覗き見ているような気持ちにさせる 
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 Snow Manの向井康二さんが第一線の写真家に撮影の神髄を学んでいく連載。本誌の表紙フォトグラファー蜷川実花さんとの最後のレッスンでは写真トークにも花が咲きました。AERA 2025年8月25日号より。

*  *  *

向井:蜷川さん、本当にありがとうございました! 楽しかったです!

蜷川:私もめっちゃ楽しかった! 通常のAERAの表紙ではできないこと、向井くんでやってみたかったことも、いくつもできちゃって。かっこよかったしね!

向井:いや、ありがとうございます!

蜷川:いままでにない経験させてもらえたし。まさか向井くんに自分が撮っていただけるなんて(笑)。

向井:撮ってて、すごい楽しかったです。

蜷川:やっぱりさ、写真って、撮る相手との相性もあるよね。私はいつも、「この人との組み合わせだからできる作品」にしたいと思っていて、すごく大事にしているんだけれど、今日、向井くんの撮り方見てて、やっぱり人間力がそのまま写真に写るなと思ったんですよ。

向井:おお?

蜷川:向井くん、コミュニケーション能力がすごく高いじゃない? で、たぶん、基本的にやさしい人なんだと思うんですよ。

向井:あやいやいや[噛む]。

蜷川:その感じって、やっぱり相手に伝播していくっていうか、そこで共鳴してできあがるのが写真だなと思ったの。自分もそうありたいな、っていうのも、撮られて改めてわかることもあるんだなって。

向井:[照れて]俺も撮ってるときの自分はわからないので。

蜷川:でも、人を緊張させないの、やっぱり。

向井:それはでも、人によりますよ!(笑)。蜷川さん、撮りやすかったから。

蜷川:でもさ、緊張感がないからいい、っていうわけでもないじゃない? ガチガチに緊張しあっているから、いい写真っていうのもあるし。

向井:ある! 大事ですよね。

蜷川:でも今日はすごく、楽しかったの。あ、撮られるのって、こんなに面白いんだなって、はじめて思った。

向井:じゃ、これから露出が増えますね!(笑)

蜷川:あははは! でもほんとアー写にしたいなって思ったよ。あんな穏やかに、自然な顔してるの、あんまり自分でも見たことない。

向井:いい表情やった! かわいかったです!

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