
「コンビニ百里の道をゆく」は、ローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
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今シーズンのメジャーリーグも、ドジャースの大谷翔平選手から目が離せない日々が続きますね。
663日ぶりにケガから二刀流に復帰、投手としても登板し始めて、徐々に感覚も取り戻しつつあるように見えます。投げることが自信につながり、バッターボックスにおいてもさらに「野球を楽しんでいる」様子が伝わってきて、見ているこっちも元気がもらえる気がしています。
日本時間の6月20日に行われた試合で大谷選手が死球を受け、両チームが険悪なムードになりかけたときのふるまいも、話題になりましたね。ボールが当たった瞬間は声を上げていましたが、その後は味方ベンチを「出て来るな」と手で制して一塁へ歩き、相手チームの一塁手と笑顔で言葉を交わしていました。
死球はないに越したことはない。でも、それも含めての野球なんだと。野球というもののすべてを楽しみ尽くそう。そのためには死球をぶつけられたことさえも、笑顔で対応してしまう。そしてまた「その次」を楽しみに行く。本当に「憧れ以上」の存在になってきたな、と思いながら彼のことを見ています。

乱闘になったら両チーム全員がベンチを飛び出すのは、メジャーならではの光景でしょう。でも、それも大谷選手の影響で変わるかもしれない。彼には「大リーダー」の素質があるように思うんです。野球界以外のどんな社会に行っても、周りのみんなが大谷選手に引き付けられる。そんな方ではないかと思います。
今後は徐々に投球数を増やしていくと思いますが、何だかもう待ちきれない(笑)。本当は早く3回、5回と投げ切る姿が見たい。でも、ファンとしてその気持ちを抑えつつ、オールスター明けも疲れをためることなく、順調な回復を祈りたい。そしてポストシーズンで快投を見せてほしいなと、楽しみにしています。
※AERA 2025年7月14日号
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