生き物に好かれるにはどうしたらいい? 恐竜の研究者になるために小学生からできることは? AERA with Kids編集部に子どもたちから集まった動物・生き物の疑問について、『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)監修でおなじみの動物学者・今泉忠明先生に聞きました。

MENU イヌやネコなど、生き物に好かれるには? 動物と話せる日は来る? 動物のふしぎな力って? 恐竜の研究者になりたい!どうしたらいい?

イヌやネコなど、生き物に好かれるには?

Q.生き物に好かれるにはどうしたらいいですか?(小2、あやね)

A.生き物に好かれるためには、以下のポイントが重要です。

◯イヌ(大切にされている飼いイヌが前提)の場合は

  1. 穏やかな態度: ゆっくり動き、落ち着いたトーンで話すことが重要です。
  2. 自然なニオイ: 香水や強いニオイを避け(身につけない)、自然なニオイで接しましょう。
  3. 遠回りで近づく: 正面から急に近づくのは避け、遠回りでゆっくり近づきます。
  4. ほめる:優しい声でほめたりするのが良いです。
  5. 目つきや声などで怒っていなさそうだったら、しゃがむなどして目の位置を低くします(イヌと同じくらい)。

◯ネコ(大切にされている飼いネコが前提)に好かれたいときは

  1. ネコをじっと見ない:じっと見つめるのはネコの社会では敵意だからです。
  2. ネコが隠れたりしたら、気が弱いネコですから、ネコの方から近づいてくるのをさりげなく待ちます。やがてネコの方か調べに近づいてきます。
  3. 狩猟本能をくすぐる: 猫の狩猟本能を刺激する遊びをしましょう。
  4. 空腹時に誘う: 空腹時に遊びを始めることで、猫が興味を持つことがあります。
  5. 集中力を考慮: 遊びは10~15分で終わらせ、達成感を味わわせます。

◯動物全般に好かれる方法

  1. その動物を怖がらない:人が怖がるとそれが目や動きに出て、それを見たその動物は緊張します。するとその緊張が動物にも伝わり、警戒したりします。
  2. 穏やかな人: 動物は穏やかな人に安心します。声が大きくせかせかしている人には警戒します。
  3. 相手の気持ちを尊重: 動物の気持ちを尊重し、無理やり近づいたり触ったりしないで、じっくり関係を築きましょう。

 これらの方法を実践することで、生き物に好かれる可能性が高まります。

動物と話せる日は来る?

Q.いつか動物と話せるようになりますか?

A.動物と人間が直接会話できるようになる可能性については、現在の技術ではまだ実現していませんが、研究が進展しています。動物のコミュニケーションを理解するための研究は活発に行われており、動物の行動や脳活動を解析する技術が発展しています。

 例えば、動物の音声や行動を分析してその意図を理解する技術や、動物の脳活動を読み取る技術(BCI: Brain-Computer Interface)が研究されています。これらの技術は、動物と人間のコミュニケーションを改善する可能性がありますが、完全に会話ができるようになるにはまだ技術的な課題があります。

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今泉忠明
動物学者 今泉忠明
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