
来月に61歳の誕生日を迎える阿部寛。ひょんなことから長年の“ノースキャンダル”ぶりが注目され、好感度をさらに上げたようだ。
現在「日曜劇場」枠で放送中の主演TBS系ドラマ「キャスター」では、型破りなやり方でスクープを手にする報道キャスター・進藤壮一役を好演する阿部。同作の平均世帯視聴率は2ケタ(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をキープし、放送後に配信しているNetflixの「今日のTV番組TOP10」でも上位となっている。ドラマライターの北村有氏が話す。
「阿部さんが演じる役はどれも安定感がありますが、『キャスター』での進藤役もハマりすぎるほどにハマっていますよね。2月に公開された主演映画『ショウタイムセブン』の折本眞之輔役と舞台設定や役柄があまりにも似通っているので、『キャスター』放送開始当初は『不運なタイミング……』と思ってしまっていましたが、阿部さんなりの進藤の持ち味を確立されていると感じます。個人的には、回を追うごとに進藤の考えていること、狙っていること、大切にしている信念みたいなものが見えてくるような気がして、永野芽郁さん演じる総合演出の崎久保や、なにわ男子・道枝駿佑さん演じるADの本橋の立場で『ついていきます!』と“部下精神”で観ているところがあります」
なお、これまでに阿部が出演したTBS系ドラマは35作品で、「日曜劇場」枠では『キャスター』が9作目となる。日曜劇場と阿部の組み合わせについて、前出の北村氏が語る。
「“日曜劇場に阿部寛あり”と言えるほど、この組み合わせは“テッパン”で安心感があります。『下町ロケット』シリーズや『DCU』も良かったですが、主役じゃないものの『VIVANT』も抜群の存在感を見せていましたね。言葉がなくとも、ただそこにいるだけで絵画のような佇まいを見せる阿部さん、表現力もさることながら、しっかり作品の良さを引き出して数字に反映させていること、ご本人はわりと気さくで面白いことが好きそうな人柄であることも、衰えない人気につながっているのではないでしょうか」