同県連から今年2月、離党勧告を受けた榎本怜県議は、県連内のパワハラについて、玉木代表と半年前からひんぱんに連絡を取り合ってきたという。  

「玉木さんには、半年前から県連のパワハラの実態や現状を、電話やLINEで逐一報告していました。玉木さんからは『僕が動くから、ちょっと待っていてください』という趣旨の言葉をもらっていました。だけど結局、離党勧告に至るまで、動くのが難しかったようです」

 県連の倫理委員会からは離党勧告の理由を3つ示されたという。

「1つは昨年10月の衆院選の千葉7区で、なぜ、国民民主の候補の平戸航太さんに電力総連の推薦が出ないのか、県連のグループLINEなどで私が質問したことについて。『そのこと自体がよくないし、反省していない』と言われました。それに県連内でのパワハラを指摘したことが、ウソを吹聴しているとされました。加えて、県連の議員をSNSで誹謗中傷しているという指摘も。誹謗中傷なんてしていないのに」

 榎本県議は離党勧告を受け、離党届を提出した。

 今年2月、自主的に離党した同県印西市の都築真理子市議は、離党の経緯をこう語った。

「私は、ほかの市議からあることないこと言われていたんですね。そのことを竹詰さんと天野さんに相談させてもらっていたんです。そしたら、天野さんが『じゃあ、ちょっと本人に謝らせるか』とおっしゃってくれた。それなのに、なぜかその後に『倫理委員会』が開かれ、逆に相手の市議が『私のほうが被害者だ』って訴え出して。話が平行線だし、お互いに被害者だというのであれば、『私が身を引くわ』と思い、離党しました」

 離党勧告は榎本県議のほかに、同県市川市の石崎英幸市議にも出された。県連が3月3日に公表した文書によると、県連は2人には「同僚議員や支援団体等への中傷および活動不履行等の反党行為」があったとしている。

 離党勧告を受けて離党した石崎市議は言う。

「私は事実無根ですよ。『反党行為』も『誹謗中傷』もした覚えがない」

 これらの動きについて、前出の都築市議は話す。

「工藤市議からは毎日のように、幹部からダメ出しをされた話とか、叱責されて困っているという話を聞いていました。それで、彼女はだんだん病んでって。党から離党勧告を受けた2人についてはなぜ、そんな勧告を受けたか、全然、納得がいかなくて不思議な感じです。ある時から党内が変わっちゃったんですね。私は無所属で頑張ります。そのほうが党務もないし、地域密着で地域のことを中心にできると思っています」

 離党した4人について関係者は、「派閥ではないけれど、一緒に勉強会をしていた間柄」と話す。

 一方で、報道によると県連側は「パワハラの事実はない」と否定しているという。

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