愛子さまにとって2度目となった24年秋の園遊会。和装で臨むのは初めて=2024年、赤坂御苑、JMPA

 悠仁さまの皇位継承順位は2位。仮に今回の園遊会に悠仁さまが出席していた場合、身位の通りであれば、秋篠宮ご夫妻に続く5番目に悠仁さま、6番目に愛子さま、そして佳子さまの順になり、その順番で招待者と懇談することになったと推測される。

 悠仁さまと愛子さまの順序は、あくまで序列にならったものであり、そこに恣意性は一切ないが、女性差別撤廃委員会の意見を受けて何らかのハレーションが起きていたかもしれない。

 今回は、悠仁さまの園遊会出席を高校卒業まで見送るとした宮内庁の判断が幸いした形になった。
 

「序列」ではなく、「家族単位」という考え

 今回の園遊会は一見無事に終了した。しかし、悠仁さまが成年皇族として行事に参加する来春以降はどうなるか。

「悠仁さまが参加されたとき、愛子さまの立ち位置がどうなるのか。皇嗣の長男を先にするのか、それとも内廷の皇女を先にするのか、というところに世間が注目してしまうことになりかねません」

天皇陛下64歳の誕生日の一般参賀。ベランダからのお手振りは、天皇ご一家と秋篠宮家の「ファミリー単位」で並んだ=2024月2月23日、宮殿東庭、JMPA

 そう懸念する所さんは、新年や天皇誕生日一般参賀のように、内廷(本家)と宮家(分家)がファミリー単位で並び、懇談に臨むことも検討されてもよいのでは、と考えている。

 ファミリー単位という名分が立てば、悠仁さまと愛子さまを比較したり、無用の対立を煽ったりするような事態を回避しやすい。

「皇族の役割は、象徴天皇を支え、お互いに助け合う姿を一般の人びとに示すことが、本来あるべき姿だということです」

 いま佳子さまが公務に奔走されているように、皇族は男女の区別なく、公務を分担し皇室を支えてゆくことが大切だと、所さんは指摘する。

 成年皇族となった悠仁さまと愛子さまの存在は、ますます重みを増している。

(AERA dot.編集部・永井貴子)

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