東京にお住まいの方には馴染みの深い「東京メトロ」が、東京証券取引所への上場を申請、承認されました。上場されれば、誰でも株を購入して株主になることができます。今回は、そもそも「上場とは?」と、そして上場した企業の株の買い方などについてお話しします。
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先日、仕事の打ち合わせの帰り道で、移動に使うのはJRと東京メトロのどちら派なのか、という話題になりました。
東京都内では、山手線といったJR東日本の各線のほか、東京メトロが都市部を中心に地下鉄を運行しています。もちろん目的地がどこかにもよりますが、様々なルートがあるなかで、私は比較的地下鉄を選びがちかなと、自分の行動を振り返ったところでした。
そこで話題になったのが、東京メトロが上場するというニュースでした。
「東京メトロ、来月23日上場へ 時価総額6400億円規模」(9月20日掲載、朝日新聞デジタル)
東京証券取引所は20日、東京メトロのプライム市場への上場申請を承認した。上場予定日は10月23日。同社株は国と東京都で100%保有しており、両者が保有株を半分ずつ売却する。
そもそも「上場」とは
株式会社であれば、一般的には株式を発行していることになりますが、すべての会社の株を誰でも購入できるわけではありません。
株式を市場で売買できるようにするには、証券取引所に上場をしなければならないのです。いわば、株式を取り扱っているお店に、商品が並ぶイメージです。
そして、新しく証券取引所に上場をする企業の株のことを「新規公開株式」(Initial Public Offering、通称IPO)と言います。証券取引所に上場をするタイミングで、IPOとして誰でも株式を売買できるようになるのです。
東京メトロは今回、「プライム市場」に上場を申請し、承認されました。東京証券取引所にはプライム、スタンダード、グロース、TOKYO PRO Marketの四つの株式市場があり、それぞれ違った基準で分けられた企業が並んでいます。中でもプライム市場は、大企業が並ぶ市場です。