ドラマ「正直不動産」で主人公を演じる山下智久さん。演じた役と自身の成長が、ちょうどリンクしたように思えたという。AERA 2024年1月15日号より。
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前回AERAの表紙を飾ったのは2020年の夏だった。取材が終わり、その掲載号を眺めていた山下が、ふいに手を止め、感慨深げに当時の自分の発言を読み上げた。
「『可能性を広げるためには、小型ボートで進むことも必要だと思う』か……。言ってたんですね、こんなこと」
その年の秋には所属事務所から独立。本格的に小型ボートへと乗り換え、以降、活動の幅を海外に広げ、ハリウッド映画や、Netflix、Huluなど世界配信される映像作品にコンスタントに出演してきた。しかし、「外」に出たからこそ実感していることもある。
「役を作る上での細かいテクニックやアプローチなど海外の現場で学んだことはたくさんあるけど、いいものを作りたいという思いはどこでも一緒でした。一昔前と違い、面白ければすぐ世界に届く時代。『どこでやるか』より『誰と何を作るか』。それが大事だと思うようになりました」