我が子が参加する運動会。親はグラウンドに立つ子どもをカメラで追いかけてシャッターを切り、動画を撮る。そうした家族の姿は、皇室でも変わらない。そんな「子育て」真っ盛りの天皇陛下と雅子さまの姿を振り返る。
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2011年秋に開催された、学習院初等科の運動会。黒いキャップ帽で日差しを避けながら、望遠レンズを装着したキヤノンのデジタル一眼レフカメラを手にシャッターチャンスを逃すまいと構えていたのは、皇太子時代の天皇陛下だ。
若いころからカメラ好きで知られる陛下。レンズの先にいるのは、もちろん愛子さまだ。
4年生の愛子さまは、白いハチマキをしめて「十字綱引き」に参加。午後には、「初等科ソーラン節」、そしてクラス代表として「学年対抗リレー」にも出場した。
陛下が、まな娘の姿を夢中で追うのも無理はない。
学習院初等科の運動会は、皇太子の重要な公務である八大行啓のひとつと日程が重なることが多い。初等科1年生のときには欠席。6年生の運動会も、愛子さまが1位でゴールをした午前の障害物競争には間に合わなかった。それでも、愛子さまの最後の演技である組体操には駆け付けたのだ。
運動場のまな娘の姿に、すっかり「パパ」と「ママ」の表情になっていた陛下と雅子さま。
「夢中になりすぎたのか、よろしくないタイミングでカメラを構えてしまい、隣の雅子さまが、やんわりと注意なさっていたこともありました」(保護者のひとり)