■愛子さまご誕生「生まれてきてくれてありがとう」

 プロポーズの言葉の再現を陛下にリクエストするという会話を楽しまれるほど成長された愛子さま。2001年12月1日に宮内庁病院で、身長49.6センチ、体重3102グラムでお生まれになった。その6日後に「命名の儀」が行われ、称号(宮号)は「敬宮(としのみや)」、お名前は「愛子(あいこ)」に決まった。

愛子さまをおくるみに包み退院される雅子さま
愛子さまをおくるみに包み退院される雅子さま

 雅子さまは99年12月に流産を経験され、待ち望まれた愛子さまの誕生。02年4月2日、ご誕生から4カ月後の記者会見では思わず涙ぐまれる瞬間も。いまでも印象に残る雅子さまのひと言は、やはり「生まれてくれありがと」だろう。記者の質問に雅子さまはこう答えた。

「言葉のとおり、やっぱりその生まれてきて本当にありがとうっていう気持ちですね。やっぱり非常に、なんて言ったらいいんでしょうね。胸が一杯になるような、そういった体験かしらと思いますけれども。すみません、母親になって涙もろくなって」

 自然と涙がこぼれる雅子さまの背中に、皇太子さま(当時)は優しく手を差しのべられた。

成年皇族の仲間入りをした愛子さまは初めての記者会見に臨んだ
成年皇族の仲間入りをした愛子さまは初めての記者会見に臨んだ

「生まれてくれてありがとう」のお返しに、22年3月17日、愛子さまが成年皇族の仲間入りをした初の記者会見では「私も『生んでくれてありがとう』と伝えたい」と述べられた。20歳の節目に母の言葉を受ける形で、愛子さまが両親への感謝を述べたのは、私たち国民にとってもなんとも感慨深いものだった。

■雅子さま帯状疱疹を発症、療養生活へ

 愛子さま誕生から2年後、03年12月に雅子さまは帯状疱疹で入院された。

 皇太子さまは翌04年5月の単独での欧州訪問前の記者会見で雅子さまの体調について「外交官としての仕事を断念して皇室に入り、国際親善を皇族としての大変な重要な役目と思いながらも、外国訪問をなかなか許されなかったことに大変苦悩しておりました」と雅子さまのお気持ちを代弁された。そして、同年7月に宮内庁から雅子さまの病名が「適応障害」と発表され、療養生活に入られた。

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