音楽ストリーミング・サービス“Spotify”(スポティファイ)とソニー・プレイステーションが提携した、“プレイステーション・ミュージック(PlayStation Music)”が3月30日に発表された。プレイステーションにて、Spotifyの3,000万以上の音楽から好きな曲を楽しむことができるものだ。

 プレイステーション・ミュージックは、Spotifyの無料/プレミアム両ユーザーが利用でき、携帯電話でアプリを起動すればシームレスに作動する。また、ゲームをする人は“Your Music”から曲を選ぶか、ゲーム中心の新しいプレイリストを閲覧できる。曲のスキップや音量調節は携帯電話やタブレットから行う。

 Spotifyの製品責任者、グスタフ・セーデルシュトレームは「音楽はゲームの重要な一部です。お気に入りの曲をバックで流しながら、『Quake』や『カウンターストライク』などのゲームをすると、まったく新しいレベルの体験ができたことを覚えています。この新サービスで我々は、美しいデザインのスムーズな体験が大型スクリーンに映える、音楽&ゲームによるマジックを蘇らせるのです」と述べている。

 ストリーミング・サービスが実行中の機器に適合させるのは珍しいことだ。例えば、映像ストリーミング配信サービスのNetflixはどこに行ってもNetflixだが、これはSpotify風のSpotifyとも、プレステ用にカスタマイズされたSpotifyとも思えるのだ。少なくともプレイステーションにとっては、マイクロソフトのXbox Musicを提供するXboxとの果てなきバトルにおいて、わずかながらプラスとなるだろう。

 なお、“プレイステーション・ミュージック”の開始により、19か国で利用されていたソニーのクラウドベースの定額制音楽配信サービス“Music Unlimited”はあっさり終了した。1月にソニーとSpotifyが提携を発表した際、SpotifyのCEOであるDaniel Ekはプレステ4の熱心なユーザーであることを認めると共に、「この春、私の(ゲーム)『FIFA 15』アーセナル戦で音楽を付けられる事にとても興奮しています」と述べていた。