今週のBillboard JAPAN Top Classical Albumsは、あの伝説のバレエ団「バレエ・リュス」でタクトを振り、多くの初演を行ってきたピエール・モントゥーの歴史的録音が、4枚同時にチャートインした。
2014年に没後50年となるモントゥー、その晩年の録音が『タワーレコード“ヴィンテージ・コレクション・プラス”“』で数回に渡って網羅される予定だ。第6位は、ウィーン・フィルとのベルリオーズ「幻想交響曲」、パリ音楽院管弦楽団とのストラヴィンスキー「火の鳥」組曲。また第9位はモントゥーが初演を行った2演目、ストラヴィンスキー「春の祭典」「ペトルーシュカ」の併録で、時代性を感じさせる原色的で生々しい記念碑的ステレオ録音。続く10位はモントゥーが愛してやまなかったブラームスの2番、メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」、そして13位にはハイドン「驚愕」「時計」とシューベルト「ロザムンデ」がチャートイン。当時のパリジャンとしては異例な、モントゥーのドイツ・オーストリア音楽への情熱を、ウィーン・フィルとの共演により聴くことができる。オリジナルのマスターテープを探し当て、これまでよりも鮮明できめ細かいサウンドを甦らせるハイサンプリング・ハイビットでのデジタル化を施した記念碑的録音となる。
清塚信也×高井羅人による話題の連弾デュオ『KIYOZUKA☆LAND-キヨヅカ☆ランド-』が初登場第8位。ファン待望のアルバム発売記念ライブが9月3日に開催された。映画やテレビへの出演、エッセイ連載、ラジオパーソナリティなどで話題の清塚信也と、正体不明の謎のサラリーマンピアニスト高井羅人。同級生という間柄の二人ならではの、息の合ったコンビネーションで奏でられる。マイケル・ジャクソンやエリック・クラプトンの名曲のアレンジや、本気のクラシック、また美しい旋律と激しいパッセージが融合した清塚のオリジナル曲など、バラエティ豊かな楽曲群だ。リリースを記念した全国ツアーの開催も決定。9月13日のBillboard Live OSAKAを皮切りに、東名阪3公演が予定されている。
8月から開催されていた【THE PIANIST コンポーザーピアニストフェスティバル2014】全国公演が、大盛況のうちに幕を閉じた。出演の辻井伸行が昨年リリースした『英雄ポロネーズ/ラ・カンパネラ 日本ツアー』が第2位に、2011年リリースの『神様のカルテ ~辻井伸行 自作集』は7位に返り咲き、85回目のチャートインとなった。また同じく出演の加古隆が去年リリースしたデビュー40周年記念ベスト・アルバム『アンソロジー』が14位、4度目のチャートインを果たした。
他、デイヴィッド・ギャレット『愛と狂気のヴァイオリニスト』が11週連続のチャートインで第1位を独走。第3位に三宅由佳莉と海上自衛隊東京音楽隊による『祈り~未来への歌声』が49回目のチャートイン、第4位に川井郁子『The Melody ~100年の音楽~』が7週連続のチャートインと、お馴染みの面々が上位を占める結果となった。
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