知的財産管理会社オーセンティック・ブランズ・グループ(ABG)が、エルヴィス・プレスリーの知的財産権をコア・メディア・グループから買収し、観光スポットとなっているグレイスランドの運営をするため、ナショナル・エンターテインメント・コレクティブルズの創立者、ジョエル・ワインシャンカーと提携を結んだ。
これにより“キング・オブ・ロックンロール”であるプレスリーの音楽、写真、映画、テレビ出演時の映像、パフォーマンスなどの膨大なコレクションに加え、画像、名前、肖像のライセンス権と商品化権を扱うエルヴィス・プレスリー・エンタープライズをABGが管理することになる。
契約のなかにはワインシャンカーがグレイスランドの運営権を取得し、ABGとプレスリーの家族と共に運営することが盛り込まれている。
購入額は公開されていないが、先月ニューヨーク・ポスト紙は、ABGが1億2,500万ドル(約125億円)で最高入札者だったと伝えた。同社はマリリン・モンローやモハメド・アリなどの知的所有権も管理している。
プレスリーの元妻プリシラは、「今日はエルヴィスとファンの皆さんにとって嬉しい日です。ABGと組んで彼の遺産をさらにプロモートするのを楽しみにしています。グレイスランドを広め、そして世界中でエルヴィスのイメージを高める機会が訪れることを家族は夢見ていました」と語った。
また、グレイスランドの家と内部の物を引き続き所有する娘のリサ・マリー・プレスリーは、「ライセンスや商品化とは別で、実際の資産の所有権は常に私たち家族にあります」と話している。
エルヴィス・プレスリーが1977年8月16日に42歳の若さで亡くなった後、家の向かい側に作られたグレイスランドは1982年6月7日にオープンした。プレスリーに関連した展示やレストラン、ギフトショップがあり、毎年50万人以上が訪れ、所有者と市に数百万ドルの観光収益をもたらしている。
なお、保留になっていたグレイスランドの改装・修理計画は、売買が完了した今、再開される見込みもある。11月19日に出したステートメントでは、プリシラ、リサ・マリーともにグレイスランドを拡張する可能性があることに言及している。