Eさん:あまりに利権やしがらみが大きく見え、一職員が何か改善について意見できるようなことはないと感じる。
Cさん:知事サイド、執行機関側の施策については、質疑などで議会のチェックが入って機能している。課題だと思うのは、議員定数や政務活動費の領収書等のネット公開など、都議会側での決定事案。ここが弱い。外部委員による検討組織を設置すべきでは。
──都議会の“ドン”について
Cさん:ドンは存在する。重要案件を、内田茂議員、高島直樹議員に話を通しておくことは都の幹部職員の常識だ。だが、ドンの存在によって円滑な職務遂行に支障をきたしたことは、経験上ない。
与党議員といっても、案件によって考え方がそれぞれ異なる。ドンが会派をまとめ、国政との太いパイプを駆使して動いてくれることで、執行側が助けられてきた面は大きい。知事交代が続く中、五輪等の
大きな施策を進めていかなければならず、そうせざるを得なかった事情もあると思う。
Bさん:自分が知る範囲では、役職に就いている議員も含め与党の方には非常に丁寧にご対応頂いており、頭が下がる。意見も多くはもっともで、大きな刺激を受けている。むしろ野党に横柄な議員が多く、ひどい対応をされたことが何回もある。
──小池都政の今後をどう見る
Aさん:明確なビジョンと具体化する実行力を期待したい。
Dさん:どこかで大きな力につぶされ、中途半端に終わらないか。これからが正念場。改革の結果の重大さを都職員も含めて受け入れる覚悟がなければ。
Eさん:強力なトップダウン、それを受け入れる職場風土が必要不可欠だと思う。
Bさん:今の知事は職員よりも外部を信用しているように見える。正直者が馬鹿を見るような不信感が蔓延しないよう、職員とともに歩む姿勢を打ち出してほしい。知事の意向がより明確になれば、職員も不要な臆測をすることなく、マンパワーを集中できる。努力の結果が伝われば非常に喜ばしいし、我々のモチベーションにも繋がる。
Cさん:知事交代が続き、職員も都民も疲弊した。小池知事には、安定した堅実な都政運営を期待したい。
(編集部・渡部薫)
※AERA 2016年11月14日号