Dさん:予定調和、根回しが多過ぎる。「ご検討ください」などとしながら、現場で方針変更のしようがないことが多々ある。民間なら1年程度で完成する施設が5年は費やされる。長期化によるコスト増を、職員があまり気にしていないことも心配だ。

Cさん:ただ、都庁はこれまで職員定数や監理団体数の削減など、かなりの努力で行革を進めてきた。そこが小池知事に理解されていない、との印象はある。

Bさん:職員は歴代の知事の下、それぞれの指示命令系統の中で意向を達成すべく忠実に職務をこなしてきた。単に押しなべての現状否定には違和感を覚える。

Cさん:たとえば築地市場移転や五輪の業務を担ってきた職員は、基本的に非常にがんばってきた。尽力した職員が困難な立場になるようなことがあると、今後厳しい業務を担う職員がいなくなるのではないか。

──4年間で4人目の知事

Bさん:実務上は大きく変わらない。ただ、知事交代のたび、基本計画がやり直しになるなど、マンパワーや時間に無駄が出る。

Cさん:新知事の意向にかかわる事務作業や議会との調整が発生する。築地市場や五輪会場問題も、次々と代わる知事や議会勢力図の塗り替えの影響を受けていると思う。当事者の職員には大きな負担がかかっている。

──現在の都議会審議の課題は

Aさん:拘束時間の長さ。議員に事前説明や資料提供するために議会や議員の自宅へ資料を届けたり、委員会に出席したり、深夜まで事務方が待機するのは当然と受け止められている。

Bさん:都議会での厳しい議論をもとに、政策やそのスケジュールが決まる。仕組みは非常に有意義だ。だが議員の能力や姿勢にも左右される。野党の中には、ネガティブチェックばかりして、自分が行政の無駄を改善したかのようにアピールする議員もいた。もっともな内容であれば意義があるが、本質と異なるミスリーディングなものもあった。このあたりは都民にしっかり見ていただき、次の都議選で反映してもらうしかない。

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