「徳島市長選が来春なので、徳島県選出の国会議員らへの挨拶まわりでしょう。遠藤市長が再選を狙っているというのは市役所では既定の話。だが、総踊りをつぶした悪代官のイメージが浸透し、再選はそう簡単にはいかないでしょう」(徳島市議の一人)

 そんな中、阿波おどり振興協会理事長の山田氏に遠藤市長との「遺恨」を市長選で決着をつけてはという声が地元で上がっているという。

「今春まで山田氏は徳島市職員で、要職についていた時期もある。遠藤市長と揉めるまでは、山田氏の阿波踊りの解説は地元テレビでは欠かせないもので、喋りの上手さには定評がある。元アナウンサーの遠藤市長に対して、阿波踊りの山田氏ならいける、勝負になる」

 こんな「待望論」を話す市民もいる。今春の統一地方選では、遠藤市長に反旗を翻した候補者の応援に奔走していた山田氏。その真意はいかに。山田氏を直撃すると、こう答えた。

「総踊りは手をあげて踊っているだけと市長から侮辱されたのは、私だけでなく、阿波おどり振興協会のメンバー全員が一生、忘れません。今回も遠藤市長に話し合いを申し入れたが出てこなかった。いつかは決着をつけないとは思っている。市長選に出馬して決着? ないない、ワシは踊りバカやから政治はあかん。別の人にお願いしたい」

 阿波踊りを巡る激熱バトルは場外で続いている。(取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事