■大場正明(映画評論家)
評価:★★★ なかなかGOOD!
台詞に頼らずに深く純粋な感情を引き出す演出、個性豊かで生活感溢れる登場人物たちの造形、緻密に計算された色彩と音響、弦や管楽器が静謐な空気を醸し出すサントラ。「ムーンライト」の監督の美学が凝縮されている。
■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★ なかなかGOOD!
ずっと気持ちがもやもやしました。このカップルの対照的な家族に胸が痛む。人種問題の映画がいつも絶賛されるのに、なぜ現実がついてこられないのか。結ばれる夜のピュアな二人と強い愛を胸にしまいたいけど、つらい。
■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★ ヒマだったら……
真摯な力作なのは十分にわかるのだが、あまりにも生真面目すぎる。前作「ムーンライト」にあった、たおやかさがないのと偉大な作家の小説の映画化という気負いも感じられた。新人の主演女優を始め、俳優陣は好演。
(構成/長沢明[+code])
※週刊朝日 2019年3月1日号