土俵の上で結果を出すしかない貴ノ岩(右) (c)朝日新聞社
土俵の上で結果を出すしかない貴ノ岩(右) (c)朝日新聞社
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引退後、晴れ晴れとした表情が多くなった元貴乃花親方 (c)朝日新聞社
引退後、晴れ晴れとした表情が多くなった元貴乃花親方 (c)朝日新聞社

 大相撲の九州場所が11月11日から始まる。右ひざの手術をした白鵬は出場できるか、長期休場明けの秋場所を乗り切った稀勢の里は優勝争いに絡めるか──。気になることは色々あるが、一番の注目は元貴乃花部屋の力士たちのこと。師匠の突然の廃業で千賀ノ浦部屋への移籍を余儀なくされた彼らは今、どうしているのだろうか。

【写真】引退後にみせた、晴れ晴れとした表情の元貴乃花親方

「生き生きやっているそうですよ。変なストレスがなくなって稽古に打ち込めるようになったのだから」というスポーツ紙デスクによると、昨年10月の日馬富士の暴行事件以来、記者やカメラマンに囲まれていたが、今はそれがない。

「稽古が終わると部屋の前まで出てきて、しゃべるようになったそうですよ、元貴乃花部屋の面々は。貴ノ岩以外はね」(同前)

 暴行事件の被害者である貴ノ岩は九州場所が間近に近づいた10月30日には、治療費や慰謝料など約2400万円の損害賠償を求めた訴訟を取り下げた。

「母国のモンゴルに住んでいる家族、特にお兄さんへのバッシングが強く、耐えられないから裁判をやめてくれと言ってきたからだそうです。貴ノ岩は被害者なのに、モンゴルでは元横綱日馬富士のほうが人気者なので、貴ノ岩サイドへの中傷がひどかったと」(ベテラン記者)

 訴訟を取り下げた日には力士会があり、貴ノ岩はあの事件以来初めて参加したが、ひとりだけ裏口から帰ろうとしたとか。

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