米司法当局は13日、選挙に介入した疑いで、ロシア軍当局者12人を起訴しているのである。
トランプ氏は、米司法当局による捜査を“2大核保有国の関係を悪化させており、ばかげている”と主張、会見の最後には“魔女狩りだ”と司法当局を批判した。
これはどういうことなのか。
さらに、プーチン氏は、米ロは安全保障や環境問題などで共通の課題を抱えていて、“協調すれば対処できる”と強調し、トランプ氏も“対話しなければ成果は何も得られない”と同調した。
まだある。北朝鮮の非核化についてトランプ氏は、“われわれは急いでいない”と表明し、“期限も設けない”とまで言った。
こうなると、6.12の米朝首脳会談とはいったい何だったのか。
もっとも、トランプ・プーチン会談は米国内でも大問題となり、共和党幹部も強くトランプ氏を批判した。
すると、トランプ氏は、選挙干渉を疑っている司法機関の判断を肯定すると言い直し、翌日にはまた、ロシアの選挙干渉が、現在はない、とも表明している。
こうなると、トランプ氏は米国民にいったい何を訴えたいのか。さっぱりわからなくなる。
彼の言動は、すべて11月の中間選挙を意識してであろうが、このようなわけのわからないことをやっていて、中間選挙に勝てると考えているのだろうか。
※週刊朝日 2018年8月3日号