大分県で発覚したUターン移住者への“村八分”騒動の余波が広がっている。
自治会に入れない、市報が配布されない……。そんな経験をした地方移住者は少なくなさそうだ。週刊新潮は11月23日号の「移住天国の夢想家が落ちる『村八分』地獄」で、山梨県北杜市の事例を伝えた。市内へ移住した男性は本誌の取材にこう話す。
「こっちに来て、案外住みづらいと感じています。自治会に入らないと、近所のゴミ置き場を使えない。車で数キロ先のゴミステーションに運ぶことになります。知人らも『面倒だが仕方ない。(高齢で)体力がいつまでもつか』『車でゴミ出しは都会だと考えられない。きついし、ガソリン代もかかる』とぼやいています」
自ら運ぶ人は少なからずいて、ステーションはゴミの山があっという間にできるという。なぜ、近所で捨てられない人が現れるのか。市環境課はこう説明する。
「サルなどがゴミを荒らすため、自治会が集落のゴミ置き場を管理しています。自治会に入っていない方は、市内八つのステーションに捨てられます。移住者の方は自治会に入るとよいが、入らない方も多いのです」