未婚男女が結婚したいと望む会社はどこか―――アエラは8月下旬に首都圏に住む未婚男女計800人にインターネットを通じてアンケートを行った。業界上位企業を中心に約160社を候補に挙げ、結婚したい会社を1~3位まで選んでもらいランキング。
女性が結婚したいのは1位三井物産、2位三菱商事、3位伊藤忠商事……。男性が結婚したいのは1位三菱商事、2位三菱UFJ FG、3位三井物産……。双方商社の一人勝ちだ。有価証券報告書によると、社員の平均年収は三菱商事が1412万円、三井物産が1361万円、伊藤忠商事が1281万円といずれも高給。高収入な安定企業は、婚活市場で鉄板の人気を誇る。
金曜夜の銀座。ビルの一室では、20人近くの男女が集まる婚活パーティーが開催されていた。男性側には高収入、人気職業など入場資格として厳しい制限がつく。ノースリーブのワンピースや巻き髪など女子たちは気合の入った様子。ほとんどが単独参加で本気度全開だ。記者も期待に胸を膨らませて参戦した。ところが男性陣はさえなかった。コンサルティング会社勤務の30代半ばと見られる男性は、とにかく話す時に顔が近く、正直暑苦しかった。
だが、その男性はなんと、すらりとした生足にショートパンツ姿の会場一カワイイ20代女子とカップル成立。彼女は、マイクで会場中に、
「最初から彼が素敵だと思っていました」
と勝ち誇った様子で宣言した。パーティーでは若くて美人な女子たちが、失礼ながら肩書がなければモテなさそうな男性と次々とカップルになった。
心理学者の小倉千加子さんは、2003年の著書『結婚の条件』で、結婚とは「カネ」と「カオ」の交換であると書いた。女は結婚に経済力(カネ)を求め、男は結局のところ美人(カオ)を求めると分析。それから9年。男性が草食化しようがイクメンが増えようがこの現実は変わらず、ますます身も蓋もないことになっている、と感じた。
※AERA 2012年9月24日号