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辺野古新基地建設に反対する前衆院議員の玉城デニー氏(59)が、自公が推す前宜野湾市長・佐喜眞淳氏(54)に勝利した沖縄県知事選。その結果は、自民党総裁選や来年の参院選へどんな影響を与えるかについて報じられることが多い。お笑い芸人のカンニング竹山さんは「沖縄の人たちは右も左もない。実はわかりやすい主張をしているだけ」と指摘する。
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沖縄の基地問題って、話すと面倒なやつって思われる風潮がありますけど、それって変だと思うんですよね。
こないだAbemaTVの番組でも地元の人を呼んで話したんですよ。1人は沖縄に住んでいる後輩芸人で44歳のまーちゃん。若い人の声も聞きたくて、もう1人は沖縄出身の慶應大生で、映画監督もやっている仲村颯悟君(22)。2人に米軍基地問題って、ぶっちゃけどう思ってるの?って聞いてみたんです。
それでわかったのは、沖縄の人たちは米軍基地に対して良い悪いと素直に主張しているのに、本土の人間は必ず思想的に右だ左だと決めつけているだけだってことですね。別に右も左も無いんですよ。今回のことでいうと、普天間飛行場だけはどっかにやってくれよってこと。そんなにデカくはないんだし、すべての基地をどっかに持って行ってくれとは言っていないんだから、それだけでも沖縄以外の本土で受け入れてくれたらいいじゃないかっていうのが沖縄の人たちの本当の気持ちだって話していたのが印象的だったんですよね。
でも、こないだの知事選でも「デニーさんを応戦している」とか言ったら、「こいつ左の方だな」って本土の人はすぐ思うでしょ。本当の沖縄をわかってほしいと言っていましたね。
特に若い世代にとっては、基地はずっとあったものだったから、例えば授業中にヘリが飛んだりすると先生が授業を止めるというのも当たり前。だから基地問題よりも、例えば子どもが生まれたりしたら、子どもたちが暮らしていくこの島が、沖縄が将来どう潤っていくかとか、経済的な課題のことをもっと考えているらしい。でも「沖縄の選挙=基地問題」となってしまうわけですよね。ほかに考えたいテーマがあっても、日本という国にそれをずっと押し付けられているという面もあるわけです。