【例1】 5年生、2年生、年長、2歳の4人の子どもを育てているM さん。それぞれの子どもの朝の持ち物や夕方やることを確認するのが大変だったため、小学生2人の兄弟にホワイトボードでやることを管理することに。朝の持ち物(ハンカチ、鍵、宿題など)、夕方やること(宿題、玄関のそうじ、翌日の準備など)の項目を付箋型に切ったマグネットに一つずつ書き、ホワイトボードに貼り付けます。終わったら、裏返すしくみ。このしくみを作ってから、子どもたちに「◯◯やった?」と声をかける回数がぐんと減ったそう。

【例2】 2年生と年長の兄弟がいるYさん。長男が小学校に入学してから1日の中でやることが多くなり、「やるべきこととやりたいことがごちゃ混ぜ」になっていたそう。そこでYさんは、子どもたちが帰宅するとホワイトボードに自分で「今日やるべきこと」と「やりたいこと」を記入。そのリストを見て行動させることにしました。「やるべきこと」が終わった順にチェックを入れ、すべて終わったら、「やりたいこと」に移ってよし、というルールに。「マイペースな兄と、せっかちな弟。1日のすごし方もやりたいことも別々ですが、ホワイトボードに書くことを習慣にしたおかげで、各自がやることが“見える化”できたのがよかったです。年が近いので、お互いに監視し合うことも刺激になっているようです」(Yさん)

【例3】 長男が私立中に通うKさんは、長男が受験生だった6年生のとき、スケジュール管理に苦労したといいます。「塾の宿題をこなすために、夜遅くまで起きていたり、急に朝5時起きしたりと生活が不規則になっていたので、スケジュール表を作ることにしました」(Kさん)。そこで利用したのが2枚のホワイトボード。1枚には1週間の勉強スケジュールを親子で話し合って日曜の夜に記入します。ポイントは、細かく時間で区切るのではなく、「塾前」と「塾後」のふたつにざっくりと分けて記入すること。「塾がある日は、塾後の勉強はかるくテキストを見直すぐらいにして、あまり無理をせず“自分がやれる量”だけ書くようにしました。もう一枚のホワイトボードは、その日のスケジュールを書きます。1週間のスケジュールを参考に、その日の勉強の内容をホワイトボードに記入。終わったら、消すようにしました。「この2枚のホワイトボードを作るようにしてから、親自身も“これだけやればOK”というのがわかり、イライラが減りました」(Kさん)

『AERA with Kids』秋号の「時間管理特集」では、他にもさまざまな工夫例を取材しています。時間管理でお悩みの方は、こちらを参考に自分の家庭に合った方法をぜひ見つけてください。

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2017年 10 月号 [雑誌]

安浪京子,高濱正伸,陰山英男,石田淳

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2017年 10 月号 [雑誌]
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AERA dot.編集部
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