子どもが健康でいられて脳にいい食事とは? ちょっとした心がけで効果のある方法を精神科医の樺沢紫苑先生に聞きました。発売中の「AERA with Kids2022春号」(朝日新聞出版)から一部抜粋してお届けします。普段の食習慣を見直してみましょう。

MENU ■朝食抜きはNG! 朝が苦手な子にはバナナを ■野菜ジュースよりも野菜料理や果物を ■栄養素が多く残る調理法は生>蒸す>煮る・ゆでる ■バターの代わりにオリーブオイルを使う ■海藻たっぷりの味噌汁を食べてミネラル補給 ■サバ、サンマ、アジなどの青魚で賢い子に!  ■小腹がすいたらナッツチーズ&するめ&果物

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■朝食抜きはNG! 朝が苦手な子にはバナナを

 子どもでも朝が苦手で低血糖という子がいます。そういう子は朝ボーッとしていて食欲が湧きません。だからといって、食べないのは厳禁! 脳のエネルギー源はブドウ糖なので、食べないままでいると、昼食までずっと頭がぼんやりして、集中力も下がってしまいます。少しでもいいので口に入れるようにしましょう。

 あまり食べられない子に私がオススメしているのがバナナです。バナナは健康に欠かせない物質セロトニンの合成を助けてくれる食材の一つ。セロトニンの原料は「トリプトファン」という必須アミノ酸ですが、体内では合成されないため、食事から摂取しなくてはなりません。トリプトファンはビタミンB6、糖質(炭水化物)と一緒に摂ることで効率良く吸収されます。バナナには「トリプトファン」「ビタミンB6」「糖質」の三つが揃っており、まさに最強の食材です。

<親の行動Point>
トリプトファンは納豆などの大豆製品や卵、乳製品にも含まれている。朝食をしっかり食べられる子には、納豆や卵料理、焼き魚、味噌汁、玄米がオススメ。

■野菜ジュースよりも野菜料理や果物を

 野菜の摂取量は多いほどベター。だからといって、野菜ジュースを野菜の代わりにするのは考えものです。市販の野菜ジュースには大量の砂糖が添加されている場合が多いので、よく確認を。果物はビタミンCが豊富で、サプリメントから摂取するよりも263倍も効果が高いと言われています。果物にはショ糖が含まれますが、よほど大量に食べない限り、太る心配はないでしょう。

<親の行動Point>
毎日の食卓や、外食時に少しでも意識して野菜を。果物も上手に摂りましょう。

■栄養素が多く残る調理法は生>蒸す>煮る・ゆでる

 フライドポテト、唐揚げ、コロッケ、ポテトチップス……。子どもたちが大好きな揚げ物。でも毎日のように食べているなら、制限が必要です。揚げ物はビタミンや必須アミノ酸など必要な栄養素を劣化、破壊させます。さらに、AGEs(終末糖化産物)が大量に含まれており、体の老化を進める原因に。栄養素を最も壊さない調理法は「生」、次が「蒸す」、「煮る・ゆでる」と続きます。

<親の行動Point>
「煮る・ゆでる」場合は、汁ごと食べられるようにすれば栄養たっぷり!

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AERA with Kids編集部
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