全世界180万ダウンロードの大ヒットゲーム「8番出口」の実写映画が、8月29日に公開されます。脚本作りから参加し、主人公「迷う男」を演じた二宮和也さんに、同じ場所をループする撮影の大変さから、現実でも「同じところをぐるぐる回っている」と感じている子どもたちへの熱いメッセージまで、たっぷりお聞きしました! 小中学生向けニュース雑誌「ジュニアエラ8・9月号」(朝日新聞出版)から紹介します。
【写真】二宮さんの写真をもっと見る(全5枚)同じようなシーンの撮影で、頭はこんがらがっていた
――映画に出演するだけでなく、脚本づくりから参加されたのはなぜ?
この映画は、同じ場所をループしていく流れで、キャストもほぼ僕一人。現場で話し合いながら進んでいくと思ったので、脚本づくりから携わることになりました。
実際、「今日は1周目から3周目までのシーンを撮影します」となれば、朝、スタッフ全員で集まって、1周目から3周目の間にどういった波をつくるのか、必要なことは何かをみんなで集まって話し合いながら決めていくような感じで進んでいきました。
途中からは台本もあまり見なくなって、台本にはこんな異変が書いてあるけど……ま、いっか、みたいな(笑い)。で、撮影したものを川村元気監督に提出してOKかどうかを確認する。監督もそれを楽しんでくれて、すごく自由度が高い現場でしたね。
――地下通路で繰り返し撮影が続いて、頭の中がこんがらがることはありませんでしたか?
こんがらがってました(笑い)。順番に撮っていくわけではないし、恐ろしいほどのリテイク(撮り直し)があったので、中盤からは「え、このシーン撮らなかったっけ?」「撮ったでしょ」「いや、リテイクです!」とか、みんな右往左往して。
だから小松(菜奈)さんとか、(浅沼)成とか、数少ない登場人物が撮影現場に来る日はみんなうれしい、みたいな(笑い)。いいスパイスになってました。
「歩く男」とタイミングを合わせるのが大変だった!
――ゲームキャラのおじさんそっくりの「歩く男」(河内大和さん)も話題ですよね。
河内さんとは前のドラマでも共演していてわりと話す間柄だったんですが、この現場もお互いがお互いしか話す相手がいないから、ずっと話してましたね。
河内さんは、俳優として「ああしたいこうしたい」っていうものをそぎ落として、あのおじさんをつくったんだろうなと思うし、撮影前の練習の時点で、歩くフォルムの再現度が高くて完璧だった。
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