また、子どもの希望した行き先では、ガイド役を任せるのもおすすめ。自分で調べ、みんなが楽しめるように工夫するなかで、責任感や計画力、思いやりの心が伸びていくはずです。

 時間が押したり、現地で思いがけないことに興味が向いたりして、旅程をすべて実行できなくなることもあるでしょう。そんなときは、あらかじめ優先順位を決めておく、またはその場で相談を。やりたいことをすべて実行できなかったとしても、「次のお楽しみにとっておこうね」と、未来にワクワクできるのも旅の醍醐味です。

(3)旅の思い出編 思い出をアウトプットしよう

 旅の思い出は、子どもの成長やがんばった姿の記録。帰る道中で「楽しかったことは?」と会話して、思い出をグッと深めましょう。自由なやりとりのなかで「もっとこうしたかったな」という声が聞けたら、次の旅のヒントにもなりますね。

 撮った写真は、お気に入りを印刷して、リビングなど家族の目につきやすいところに飾るのがおすすめです。旅での体験を思い出し、話題に上りやすくなります。

 また、旅を自由研究につなげるときは、出かける前にテーマを設けておきましょう。ふだん気づかないところに視点がもて、旅先での発見が多くなります。

(取材・文/スリーシーズン 菅原嘉子)

子どもの旅育、成功のコツは「学ばせる」より「一緒に」 絆が深まる“親子の関係”とは
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